発行元:株式会社医療経営
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今月のトピックス
サバイバル時代に突入する医療業界に勝つ

池田 宣康

今月の視点:レセプトデータ分析システム 「レセコンアナライザーの活用法」

レセプトコンピュータには診療日数や請求点数、診療開始日など、さまざまなデータが保存されていますが、自院の経営分析のためにデータを活用するには、メーカー保証の点やデータを取り出す手間など障壁があります。

 

カル―株式会社が開発したレセコンアナライザーは、電子カルテ、レセコンメーカーの種類を問わず、レセプト申請用のUKEファイルをアップロードするだけで様々な経営指標を”見える化”できるシステムとなっています。

 

保険診療の範囲内ですが、全科目に対応しており、数十秒で、平均来院回数、レセプト単価、年齢別や性別の患者属性、さらに曜日別の来院数や傷病別の数字など、クリニック経営の分析に欠かせない指標を自動で集計しグラフ表示されます。

 

またデモ画面で操作する機会がありました。クラウド型になっているのでIDとパスワードさえあれば、いつでもどこでもデータを見ることができ、集計データごとのグラフは非常に見やすくストレスを感じることはありません。

 

先生方は毎日診療している中で患者数の増減、受療年齢層の変化など、ある程度経験で分かっている部分もあると思います。ただ何か対策を打つには、裏付けとなるデータがあれば心強いのではないでしょうか。

 

そこで今月号の「キーマンに訊く」では、このソフトを開発したカル―株式会社の営業部リーダーである松本俊様に、レセコンアナライザーの機能や具体的活用法について詳しくご説明していただきました。

 

主なデータだけでも診療日数、純初診数、再初診数、平均来院回数、純初診率、レセプト単価、年齢別患者属性、性別別患者属性、一日平均来院数、一日平均収益額、また前月との比較だけでなく前年同月比も表示されるため季節変動を省いた患者増減を分析することもできます。

これらのデータを分析することで、診療報酬の収益増の要因が、患者増なのか、報酬単価の上昇なのか、それとも来院回数の上昇なのか、集計データから分析することが可能です。いち早く 患者増減の動きなどを確認でき増患対策などに活用することができます,

 

さらにそれらのデータを活用して、ウェブ広告の費用対効果を測ることもできるようです。例えば、レセプトから新規患者数と平均来院回数データを抽出しライフタイムバリュー(LTV)を計算、それに利益率を掛け患者獲得コスト(CPA)を算出することができます。

 

費用対効果が良ければ、自信を持ってさらにお金をかけることもできます。この分析ツールを使うことで少なくともウェブ関係の集患データについては、的確な広告宣伝費用の使い方が可能になります。

 

これからは競合医院が増える一方、業界全体で新規患者数の減少が予想されています。新規患者の獲得はコストもかかるため、離反患者へのアプローチが重要だと痛感されているクリニックでは、経営改善に役立てているようです。

 

今後は、勤怠管理システム連携、医師ごとの各数字算出、離反患者リストアップおよび自動アプローチ、患者マップの作成、月次決算書の作成、クリニック規模の登録による他院比較などが追加リリースされるそうですので、活用範囲はさらに広がります。

 

ただいまキャンペーンを行っていただいているのでご興味ある先生はお問い合わせください。