発行元:株式会社医療経営
TEL

今月のトピックス
サバイバル時代に突入する医療業界に勝つ

池田 宣康

今月の視点:ストレスを軽減する技術とは?

新型コロナウイルスによって短期間で人の生活様式が変わりつつあります。仕事では在宅勤務によるテレワークなど今後は増加していくなど、短い間に生活や仕事の環境に大きな影響を及ぼしていますが、急激な変化にうまく対応できずストレスを抱える人が増えているようです。 病医院の院長先生にとってもコロナウイルス対策はもとより、遠隔診療を導入したり、患者減への対応策を練ったりこれまで経験したことのない悩みを抱えている場面も多いと思われます。

 

そこで今月の「キーマンに訊く」は、「人を動かす」「道は開ける」で世界的ベストセラーとして知られるデール・カーネギーの実践トレーナーである北郷氏に「ストレスマネジメント」をキーワードにトレーニングの具体的内容や効果など話をお訊きしました。新型コロナウイルス禍によってストレスに悩まされる方が世界的に増加していることから、各国のトレーナーが、自宅でも受講できるストレスマネジメントのトレーニング講習をおこなっている最中でした。

 

仕事をする上で、人はみな毎日さまざまなストレスを感じていますが、目には見えません。したがって知らないうちにストレスが増幅され仕事に対する生産性が低下していることは多いものです。 とくに組織のトップは抱える問題も多岐にわたるため、常にストレスや悩みにプレッシャーを感じる立場にいますが、自制心や柔軟性を駆使してなんとかしている人がほとんどではないでしょうか。

 

そのストレスを解消するために趣味や娯楽、その他さまざまな気分転換を図っていることと思います。 しかし、問題が手に負えないほど悪化したり解決の糸口が見えないと、いくらストレスを発散しようとしても悩みが頭から離れないほどの状況に陥ります。そのような状況から脱するために対処する技術をストレスマネジメントのトレーニングで学ぶことができます。

 

私は復習としてトレーニングに2回参加しましたが、ストレスは自分の考え方1つで良くも悪くも変動するものであり、実際に技術を学ぶことでストレスが大幅に軽減されることを実感する機会がたびたびありました。 そのなかでも私にとってとくに効果があり、米国の大企業でも活用されているという問題への具体的な対処方法についてご紹介いたします。

 

それは下記の質問に答え、そして実行することです。

 

1.問題点は何か?

2.問題点の原因は何か?

3.問題のあらゆる可能な解決策は何か?

4.最善の解決策は何か?

 

実にシンプルな問いになりますが、極めて高い効果を得ることができます。とくに難しい判断を下すとき、冷静に答えていくことで進むべき道筋がみえてきます。 あとは決断しすぐに実行に移すことです。するとストレスがみるみる軽減されていくことを実感することができます。

 

ストレスをマネジメントできるようになれば仕事の生産性はあがり、良好な人間関係を維持し、健康にもプラスに働きます。 またプライベートでも良い影響をおよぼすことは間違いありません。

 

ご自身でぜひお試しいただきたいと思いますが、マネジメント法を実際に活用できるにはスポーツと同様に何度もトレーニングが必要です。 短期間で効果的に習得したい場合には、トレーナーの的確なアドバイスを受けながらトレーニングに参加することをお薦め致します。